別府市鉄縄・亀川の地獄地帯は、千年以上も昔より噴気・熱泥・熱湯などが噴出していた記録が残っており、近寄ることもできない忌み嫌われた土地であったことから、「地獄」と称されるようになったのだとか。
地獄めぐりは、海地獄、鬼石坊主地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄、血の池地獄、竜巻地獄の7つの地獄をめぐることを指します。(※以前は「山地獄」も含めて8つの地獄をめぐるコースだったようですが、現在は7つの地獄となっています。)
レンタカーやタクシーで回っても良いのですが、おすすめなのは「亀の井バス」の運行する定期観光バス「別府地獄めぐりコース」を利用すること。料金は、大人1人3,690円で、これには7つの地獄すべてに入れる共通入場券(通常価格大人1人2,000円)が含まれます。
所要時間3時間程度
亀の井バス「別府地獄めぐりコース」では、バスガイドさんの案内を聴きながら、7つの地獄を順番に回っていきます。ひとりで回っていたのでは気付かない見どころや、由来なども聞けるのが魅力。
7つの地獄の中でも美しさがNO.1と言えるのが海地獄です。 今から約1,200年前の鶴見岳噴火と共に出来た熱泉のひとつがこの海地獄です。 水面が海のようなコバルトブルーに見えることから海地獄という名前が付けられるようになりました。
温度は約98度あり、温泉を利用したゆで卵やプリンも作られ、販売されています。 泉質は酸性で、温泉成分に“硫酸鉄”を多く溶解しているため水面が天然とは思えない鮮やかなコバルトブルーに見えます。
「地獄にまつわる展示ギャラリー」がお土産店の2階にありますので、別府地獄の歴史を知るにはおすすめです。地獄の歴史を知った上で、地獄めぐりをするとより一層地獄めぐりをお楽しみいただけると思います。
灰色の熱泥がぽこぽこと沸騰する様子が、つるつるの坊主頭に似ていることから、「鬼石坊主地獄(おにいしぼうずじごく)」の名が付いています。
また、敷地内にある休憩所「こびり」では、「地獄蒸し焼きプリン」(300円)や「冠地どりまん」(300円)などの軽食を味わえるほか、足湯もあります。
すぐ隣には「鬼石の湯」という内湯、露天風呂、展望風呂、家族湯などの温泉施設もあります。
90度の温泉が噴気とともに湧出する「かまど地獄」は、氏神・竃門八幡宮の大祭で、地獄の噴気によって御供飯を炊いていたことが名前の由来です。
1~6丁目までの各エリアに見どころがあり、1カ所の中でさまざまな地獄を楽しめます。また、飲む温泉や手・足・のど・肌の蒸し湯のほか、足湯も3種類あります。
足湯すぐ側にある売店では地獄の蒸気で料理した温泉ピータンや石垣まんじゅうなどのかまど地獄ならではの名物も味わうことができます。
地下187メートルから99.1度と高温の温泉が自然に噴き出している沸騰泉です。湧出量は1時間に8トン、1日で200トン近くにもなります。
別名“ワニ地獄”とも呼ばれており、大正12年(1923年)に、日本で初めて温泉熱を利用したワニの飼育を開始したことでも有名です。現在はクロコダイルやアリゲーターなど、世界のワニ約80頭が飼育されています。
和風庭園の中に、青みがかった白色の池がある「白池地獄」です。噴出時には透明な湯は、温度と圧力の低下により、青白く変化しており、風情のある庭園は、眺めていると心が落ち着くような風景が広がっています。また、敷地内には温泉熱を利用した熱帯魚館もあり、アマゾンに生息する熱帯魚なども見ることができます。
1,300年以上前から存在し、日本で最も古い天然の“地獄”といわれる「血の池地獄」は、ひと言で表現するなら“赤い熱泥の池”です。奈良時代に編纂された『豊後国風土記』には、「赤湯泉」の名で登場しています。広さは1.300平方メートル、深さは30メートル以上、温度は摂氏78度で、酸化鉄や酸化マグネシウムを含んだ赤い熱泥が噴き出しています。 血の池地獄から湧き出る粘土から作られた皮膚病に効く軟膏が有名です。
間欠泉の「龍巻地獄」では、一定の時間をおいて周期的に熱湯が噴出します。地獄から噴き出す105度の熱水は、さえぎる屋根や石垣がなければ50メートルほども飛び出すエネルギーがあり、噴出する間隔は30分~40分ほどで、1回の噴出は5分ほどです。売店には別府や国東地方の商品が揃っており、龍巻農園で収穫された果物の生搾りジュースや、ミルクなどに大分産の素材を使用したジェラートなども味わえます。
北浜バスセンター
別府市観光協会駅構内案内所
亀の井バス 北浜バスセンター TEL 0977-23-5170